肺癌と余命

肺癌と余命

私は、幸いながら肺癌の末期ではありませんでした。ですが、いつ再発して肺癌の末期になってしまうかもしれません。ここでは肺癌の末期症状と緩和治療について説明していきたいと思います。肺癌の末期はかなりの苦しみがあるという言われ方をすることがあります。そして、肺癌はがんの中でも余命が短い傾向にあると言われています。早期発見が難しい側面があることや、転移しやすいことなども原因になっていますし、悪性度が高いことも余命に大きな影響を与えていることと思います。

まずは検診!

肺癌と余命宣告

肺癌の余命宣告を受けたらどうしたらいいのか、それを説明する前に、そもそも余命宣告というのがどんなものなのかということに触れておきたいと思います。余命とは、同じ病気にかかった人の過去の症例から統計的に割り出されるものです。多くの症例を見てきている専門的な医師であれば、現在の症状がその先どのような経過を辿り、どのくらいで最期を迎えるのかということはある程度予測ができることと、一般論としてこのような症状があれば余命はこれくらいという目安が存在しています。それによって導き出されるものが余命なのですが、この余命がどの程度信頼できるものかというと、それはなんともいえないものなのです。では、肺癌の治療を行う中で余命の宣告を受けたとしたら、患者さんは、また患者さんのご家族はいったいどうしたらいいのでしょうか?多くの方は、宣告に驚き、絶望し、精神的なショックはかなりのものになるでしょう。私自身、肺癌と告げられただけでショックのあまり、目の前が真っ暗、頭は真っ白になり、その後の医者の話は殆ど耳に入りませんでした。しかし、余命宣告というのは、何も宣告の期日通りに命がなくなってしまうという確約ではありません。宣告を冷静に受け止めて、どのように予後を過ごすかによっては宣告された余命を大きく上回って元気で過ごせる患者さんも大勢いらっしゃるのも事実です。

もしかしたら癌かもしれない貴方へ

余命の考え方

まず、病気の進行は同じ病気であっても、年齢や患者さんの体力、さらには精神状態などによっても大きく変わってきます。余命を判断する場合の統計的なデータには、こうした個々の事情は完全には反映されておらず、たとえ余命の宣告を受けたとしても体力を維持し精神状態を良好に保つことで宣告された余命を過ぎても小康状態を保って過ごせる患者さんは多いのです。また、その病院で余命を宣告されたとしても、別の病院で別の治療法を試すことで余命の判断が変わってくることもあります。余命として具体的な期間を示されると、そのこと自体に絶望して、命のタイムリミットを自ら設けるような生活をしてしまう人がいますが、余命宣告を受けたならば、いかにその余命を伸ばすことができるかを考える必要があるのです。現在の病院の治療は満足いくものなのか、セカンドオピニオンを受けるのもいいでしょう。もし、本当に治療の可能性がないのであれば、せめて精神状態を良好な状態に保って生活できる緩和ケアの充実した病院を選択するという方法もあります。諦めずに、少しでもよい環境でがんと向き合える環境でがんと向き合うことが余命を伸ばすためには必要なことなのです。

余命と病院選び

また、肺癌の場合、がんが進行してくると、これ以上治療を続けても治療による苦痛ばかりが増し、治療の効果はあまり期待できないという段階が訪れることもあります。そうした時に、それでも治療を続けたいのか、それともがんを治す治療をするのではなく苦痛を取り除く緩和ケアを行うのかという選択を迫られることがあります。積極的に治療をすすめるのか、それとも緩和ケアに力を入れるのかというのは病院によっても方針がことなりますので、患者さん自身と家族がどのような治療を望むのかによって病院を選ぶことも必要です。苦しい治療を行っても回復が望めないようなケースで治療を緩和ケアに切り替えることは、場合によっては必要な選択肢です。しかし、治療を行ってきた病院で十分な緩和ケアが受けられない場合には、緩和ケアが充実した病院へ転院をすることなども必要でしょう。肺癌の状態、治療の希望によって病院は患者さん自身が選ぶものです。受身の治療をするのではなく、病院は自分で選び、納得いく治療が受けられるようにしましょう。症状の進行度合いによっては納得いく最期を選ぶというのも、患者さんにとって大切なことです。そのためにも、どこの病院で治療を受けるのかは重要な要素になるのです。

肺癌の末期症状

緩和治療を行わない、肺癌の最期というのは大変な苦しみを伴うことになりますので、どのような治療を行いどんな最期を迎えるのかは患者さん自身とご家族が話し合って、選択しなくてはならないのです。どんながんでも末期にはそれないの苦痛が伴うものですが、肺がんは末期には呼吸困難などの症状が現れることがあることから他のがんに比べても末期に苦しむことが多いがんと思われているのでしょう。肺癌の末期になると、肺に水がたまってしまうことで呼吸が苦しくなるという症状がでる人は多いようです。末期と宣告をされても小康状態を他の持ったまま元気でいられる人もいます。しかし、肺がんの末期には容態の急変が起こるケースも多く、突然呼吸硬軟に陥るような患者さんもいます。呼吸ができないということは直接的に命にかかわりますので、肺癌末期の患者さんの容態には常に注意が必要ということになります。

緩和治療について

確かに、肺癌の末期に苦痛がないとはいいませんが、しかし、適切な呼吸の管理と苦痛に対する緩和治療を行うことで患者さんへの負担は大きく軽減できるようになってきています。呼吸が苦しくなる症状の他にも、体のむくみや痛みがあったり、食欲が落ちることで衰弱する人もいます。抗がん剤による副作用も患者さんの体力を奪うものですので、肺がんが末期まで進行している場合には抗がん剤による治療を続けるのか、それとも体力を奪う抗がん剤の治療をやめて痛みや苦痛を和らげる緩和治療をメインに行うかは患者さん自身や家族が選択することになります。

緩和治療とモルヒネ

緩和治療ではモルヒネが使われることになります。モルヒネは強い鎮痛作用がありますので、痛み緩和には大きな効果を発揮します。肺癌からくる体の痛みに対しても鎮痛効果がありますが、モルヒネで肺癌末期の呼吸の苦しさを緩和することは出来ませんので、モルヒネによる痛みの緩和と呼吸管理をあわせて行っていくことになります。モルヒネは投与を続けるうちに耐性がついてしまうため、モルヒネの投与は段階的に投与量を増やしていく必要があるケースがほとんどです。投与量が増えると意識が混濁してしまうことがあり、痛みや苦しみの緩和と患者さんの意識を保つことのバランスというのは難しい問題とされてきました。しかし、近年では患者さんの意識をある程度保ったままで痛みや苦しみを緩和することができるというようにモルヒネの使用についても進歩がみられるようになっています。しかし、現在においても患者さんの苦しみが強い場合には、常に眠ってしまうほど大量のモルヒネや睡眠導入剤を投与して、眠るように最期を迎えるという選択もあります。